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共生と循環

私たちが、脱炭素社会を目指すのは
「共生(ともいき)と循環」という
哲学があるからです。

“共生(ともいき)と循環”の思想にある「共生」とは、あらゆる人たちが共に分かち合い、それぞれの主張を認め合うことが大切だという考え方です。さらに人間同士だけでなく、動植物や山や川や風さえも含めた、森羅万象全てに、感謝しながら生きていくということです。

また「循環」とは、私たちが存在する今を中心に考えるのではなく、過去から今、今から未来へと繋がる命の一部であることを知ることです。そして私たちが受け継いだものを、未来にも繋いでいくという発想を持つことが大切という教えです。

この“共生と循環”の思想は、鎌倉時代に大きく開花し、長きにわたって日本人の間で受け継がれてきましたが、戦後教育によって忘れ去られ、現在の私たちは、この教えからあまりにもかけ離れた生活を送っています。その結果、環境破壊や気候変動、経済格差、異文化との対立など、多くの問題を抱えることとなってしまいました。

CO2の排出に関して言えば、その原因の一つに、化石燃料による発電も大きく関わっています。温室効果ガスを大量に排出し、温暖化を招いて各地に甚大な災害を起こし、今あるものだけでなく、未来すらも奪い尽くす勢いで破壊を進行させてしまっています。

今一度“共生と循環”の思想に立ち返らなければならないと、私たちは考えます。地球には海の水が蒸発し、雲となって雨をふらし、その水がまた海に流れ着く大いなる水の循環があります。それと同様に、排出した二酸化炭素も、吸収される量とバランスを取り、この地球上で綺麗に循環できる、そんな未来を私たちの手で取り戻していかなければなりません。

20世紀には人間は孤独で、利己的で、自然の征服者として振る舞う生き物とされてきました。しかし本来人間とは、社会的で互いに支え合い、自然と共に生きてきた生物です。特にここ日本では縄文時代において、草や木や風など全てのものに神が宿るというアニミズムの精神世界に一万年以上もいたと言われています。私たちは決して自然の征服者ではなく、自然と共に生きていくというDNAがしっかりと内在している生物なのです。

人間の幸せだけを考えるのではなく、森羅万象全てに感謝しながら生きていく。奪い合い一人勝ちを目指すのではなく、あらゆる人たちと共に分かち合いながら、大切なものをしっかりと未来に繋いでいく。

そんな、“共生と循環”の哲学を持ち、脱炭素社会を本気で形作っていこうと考えています。

インタビュー

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